Webデザイン学科
授業資料

Webアプリ制作
UX手法_ペルソナ作成

概要解説

インタビューの内容を、共感マップに展開することで、より人物像を具現化していきます。
簡易(プラグマティック)ペルソナから共感マップを作成していきます。

UX 手法ワークフロー(デザイン思考)

  1. 共感
    • インタビュー
    • ペルソナ作成
    • 共感マップ
  2. 課題定義
    • ストーリテリング
    • 価値定義
    • 価値シナリオ
  3. 創造
    • 行動シナリオ(アクティビティシナリオ)
    • 操作シナリオ(インタラクションシナリオ)
    • UI スケッチ
  4. プロトタイピング
    • プロトタイピング
    • カスタマージャーニーマップ
    • Prott
  5. テスト
    • ユーザビリティテスト
  6. UI データ作成・実装
    • Adobe XD
    • HTML5, CSS, JavaScript etc

授業資料

ペルソナ作成

参考:御社のペルソナは喋ってますか?| shun__kawamura | note

良いペルソナ

  • ユーザーの 😁 や 😓 や 😨 がイメージできる。
  • チームメンバー(自分以外も)が共感できる。
  • ペルソナ作成後、抜き打ちで書きだした時に全員のイメージが一致している。
  • 新しい発見や検証が行われた際にアップデートされる。
  • ユーザー(ペルソナ)にとって必要ないことが判断できる。
  • 関係ない情報がなく、重要な情報が不足していない。
  • 「ペルソナの名前」が会話の中で出てくる。

悪いペルソナ

  • 自分達の都合の良いようにニーズを変えられてしまう。
  • 作成後、抜き打ちで書きだした時に全員のイメージがバラバラ。
  • 新しい発見があってもペルソナの内容が変わらない。
  • フォルダの奥や目にすることのない場所に置かれる。
  • 関係ない情報があり、重要な情報がない。
  • 「ペルソナの名前」ではなく「ユーザー」と呼ばれる。

ペルソナシートサンプル
参考:ターゲットユーザーはどんな人?よりリアルなユーザー像を作りあげるペルソナ法| Goodpatch Blog グッドパッチブログ

共感マップ作成(グループワーク)

  • ペルソナ対象となっていないメンバー 3 名で行います。
  • ペルソナシートを元に、共感マップのテンプレート上にポストイットを貼っていきます。

共感マップキャンバス

参考:共感マップとは?6つの基本要素から作り方まで詳しく解説! | NIJIBOX BLOG

共感マップの要素 6 つ

  1. ペルソナが見ているもの
    • なるべく具体的に考えます。そのペルソナの感情、その奥にあるニーズを浮き彫りにすることが重要です。
      例)「ラーメンが好きでよく食べる」よりも、「二郎系ラーメンが好きでよく食べる」とあった方が、よりペルソナの人物像を具体的な描くことができるはずです。
      • ニュースアプリで業界情報を入手
      • SNS で友人や仕事関係の知り合いの投稿をチェック
      • ファッション情報や都内のグルメ情報が載っている Web メディアを閲覧している など
  2. ペルソナが聞いていること
    • ペルソナが普段聞いていることを書き出します。
      家族・友人から聞いていること、影響を受けている人からの情報、聞いている噂などを考えてみしょう。
      • 名古屋の二郎系インスパイヤのお店が美味いらしい
      • 尊敬している先輩から朝活のいいところを教えてもらった など
      • 他人の噂話が好きかどうかなど
  3. ペルソナが考えていること・感じていること
    • ペルソナは普段、どんなことを考え、感じているでしょうか?
      実際に言ったり行動したりしていないけど、大事にしていることが何かを見極めるのがポイントです。
      よく考えて、現実的かつペルソナらしさが必要です。
      他人には言えないけど、将来的にしたいことや夢、願望などもここに含まれます。
      • キャリアアップしたい。転職先を探そうかな
      • ラーメンが好きで、ラーメンを食べて、収入が入るような仕事がしたい。
  4. ペルソナが言っていること・行動
    • 実際にペルソナが言葉にしそうなことや、行動に移していることです。
      言っていることは、学校先生や後輩に対しての発言、友人・家族との会話、SNS での発信などから考えてみましょう。
      行動は、学校やプライベートの過ごし方、自己実現のための活動などです。
      • 友人とのグループメッセージで、二郎愛を熱弁
      • 勉強に役立つセミナーがないか探す など
      • 「なるほど」などの口癖
  5. ペルソナの痛みやストレス
    • ペルソナがストレスと感じていること、不満や不安、悩みについて書き出します。
      ユーザーにとってネガティブとなる要素は、裏返せばそれを解決することでいい商品・サービスになるということです。
      この項目は共感マップの中でも大きなヒントが隠されている可能性があります。
      • 最近好きなサーフィンに行けていない
      • 外食ばかりのせいか少しだけ体型が気になる など
  6. ペルソナが得られるもの・欲しいもの
    • ペルソナが、欲しているもの、求めている状態になるために必要なものを考えてみましょう。
      また、ペルソナが「成功」をどんな基準で捉えているかもこの項目に含まれます。
      この項目は、ニーズと直結する意味でも、前項と同様重要な要素です。
      • 仕事以外に何か自分が社会貢献できることをやってみたい
      • もっと二郎が食べたい、二郎を多くの人と楽しみたい など

ペルソナを元にさらに具体性を持たせるため、まわりの環境、口グセなどを共感マップとポストイットを利用して考えてみましょう。

共感マップ作成の注意

  • 共感マップはグループで作成すること
    • 共感マップで書き出す要素は多くが感情です。
      感情は主観的なものなので、一人で書き出すと偏りが生じるリスクが高くなります。
      少なくとも 3 名以上のグループで意見を出し合いながら作成すること。
  • 「1 ペルソナ 1 共感マップ」の原則を守ること
    • 共感マップは、特定のペルソナに対応する形で作成しなければなりません。
      当然のことですが、異なるペルソナが複数あれば、それぞれ感情や行動も違ったものになるためです。

2022-04-25
Hideo kawaguchi